2012年9月11日火曜日

Twitter は何を間違えたのか


たぶん Twitter は戻らない。だから書いておく。Twitter は何を間違えたのか。

そんなに難しい話じゃないよ。

Twitter はこれまで、Twitter という会社が作り上げたサービスじゃなくて、みんなで作り上げたエコシステムだった。Twitter にリストはなかった。リツイートもなかった。短縮URLもなかった。写真もなかった。最初はアプリもなくて、何もつながっていなかった。

足りないところをみんなで補っていたら、今の Twitter になった。Twitter は重要な機能を少しずつ自分自身にも実装していったけど、協力してくれた人たち、Twitter の世界を広げてくれた人たちとは上手くやってきた。リストも、リツイートも、短縮URLも、写真も、サードパーティーを排除するようなことはしなかった。恩を仇で返すようなことはしなかった。

それでみんな Twitter が好きだった。みんなで Twitter を盛り上げよう、そういう雰囲気があった。少なくとも私にはそう感じられた。私も Twitter を気に入ってる開発者の一人だった。

だから Twitter という会社がビジネスを始めようという時に、多くの開発者は静かにそれを見守ることにした。プロモツイートという Twitter 独自の広告がそれだ。広告の前にも Firehouse という仕組みがあって、Twitter という会社は Twitter のリアルタイム検索データをビジネスにしようとしていた。でもあれは不完全だった。上手く検索できなかったから。

プロモツイートが発表された時、それはイマイチな検索と比べるといくらかマシに思えた。 やりすぎなければいい広告になるかもしれない。Twitter はこれまでも絶妙にバランスを保ってきたし、みんな Twitter を信頼していた。サードパーティーもプロモツイートの実験には協力した。

でも今は違う。Twitter は変わってしまった。理由はわからないんだけど。どういうわけか Twitter はサードパーティーを排除する行動を始めた

みんな Twitter が好きだった。みんなで作って、みんなで大きくなる、そんな Twitter が好きだった。でも今は違う。Twitter は自分のことを Twitter だと思っている。自分だけが Twitter だと思っている。

たぶんこれから少しずつ時間をかけて、Twitter は老いていくのだろう。Twitter という会社はもうしばらくの間、利益をあげるかもしれない。老いるしかない大人でも全てが衰えるわけではないから。Twitter の余命を宣告をするのは、まだ早いだろう。

でももう Twitter の輝きは衰えてしまった。私には Google 幼稚園のほうが輝いているように見える。



…あれ? そういえば Google+ ってまだやってるんだっけ?