2020年4月1日水曜日

話題の「テレワーク」に物申す

新型コロナウイルス対策で、出社を控えるという話からの、テレワーク。その流れ自体は、悪くないと思うよ。ただ、あまりにも付け焼き刃な感じがあるよね。

インターネットや、その昔は PHS 回線なんかも利用して、離れた場所で仕事をする。私にとって、その仕事の仕方は20年前から馴染みのあるものなんだよね。小さいチームでも、大企業の開発案件でも、Web 開発案件でも、工場の制御案件でも、幅広く経験している方だと思う。

その経験から言えることなんだけど、経験の足りない人が見逃すこと、気付かない事って、だいたい同じなんだよね。無駄に心配するところもだいたい同じ。誰かの参考になるかもしれないから、代表的なところをいくつか書いておくとするよ。


まともなスピーカーフォンやヘッドセットを用意すべし


まずこれ。問題を認識してない人が多すぎる。とは言え、2拠点2人までの接続では気にしなくて大丈夫。少しくらい音質が悪くても、何も問題が起きない。参加者が3人以上になると、急に問題が表面化するんだよね。

それで、安く済ませるならロジクールの「有線の」ヘッドセットを使うのがいいかな。無線は避けること。少しくらい音質が良くても関係ないよ。重要なのは無音の時なので。

ある程度の予算があれば、ヤマハのスピーカーフォンがオススメだけど、一番安くても2万円を超えるかな。私は、お値段分の価値があると思うけど、1回とか2回しか使わない場合には無駄になるかもね。


課題や議題を表にして同時編集すべし


Google スプレッドシートでも Excel Online でも Smartsheet でも何でも、とにかく同時編集できる表を作っておくことをオススメするよ。

表にするのは、それが最も同時編集しやすいから。まぁ、やってみたらわかるよ。


勤務時間は自己申告制とすべし


時間を過大に申告すれば仕事の評価が下がるし、過小に申告すれば後で自分の首を絞めることになる。虚偽の申請に気付かない能なしは切って捨ててしまえばいいので、自己申告で大丈夫。

管理が必要だとか言っている人は、仕事や労働に対する評価ができないと公言しているに等しいんだけど、自覚してるのかな?


期限を切って見積もり力を鍛えるべし


多くの人は、自分が日頃どれだけ他の人に助けられているか自覚してないんだよね。だから、ある程度の仕事を一人で進めるとなると、まず正確な見積もりができない。誤差3倍くらいなら優秀なほうだと思うよ。

でも、見積もり誤差が3倍もあったら、離れた場所でチームワークを発揮するのは難しいよね。だから、見積もりのトレーニングをオススメする。と言っても、やることは「打ち合わせのあと数時間~2日程度の作業を決めておく」だけでいいんだ。それは見積もりになるし、期限にもなる。記録を残して評価を繰り返せば、普通の人は見積もり力が向上するんじゃないかな。


テレワークは手段の一つと心得るべし


テレワークは目的じゃないよ。
当たり前? わざわざ書かなくてもいい? だといいんだけど…

それでも書いておくよ。

テレワークは昔からある、仕事をする手段の一つだよ。今さら「テレワークに対応する」なんて話は、ちょっと筋が悪いよね。新型コロナウイルスの感染を予防するだけなら、時間差出勤で人口密度を下げるのだって、有効な手段の一つだからね。


テレワークではできないことを認めるべし


実は、平均的な現代人の能力では、テレワークで十分なコミュニケーションはとれないんだよね。これ、IT の事業者がユーザーに伝えるべきだと思うんだけど…

もしかすると現代人の賢さでは「何ができていないのか」を自覚できないのかもしれないね。それでも現実として、テレワークでは、非言語コミュニケーションの大部分が失われてしまう。結果として、コミュニケーションロスが増える。だから多くの仕事は、何らかの工夫をしないと上手くいかないよ。


テレワークのメリットは中長期的に考えるべし


手間もかかるし、工夫しないと成果も上がらないテレワークだけど、それでもテレワークに取り組むメリットはあるよ。

テレワークという選択肢が増えるということ。それは、ある時はリスクを下げるかもしれないし、ある時は売り上げの機会を増やすかもしれない。スキルとか商材が一つ増えるようなものなんだよね。大げさに言えば、世界が広がるとか、そういう感じ。

だから、目先のあれこれに振り回されず、テレワークについては落ち着いて取り組む事を私はオススメするよ。


とりあえず、パッと思いつくところは書いたかな。
では、今日のところはこの辺で。